「俺さ、お前と同じ夢持てて嬉しい」

「なんで?」

「だって、普通に嬉しいじゃん」


そうなのかなってあたし首を横に倒した。
そうするとまた廉は柔らかい笑顔で、ホント、バカだなってあたしをバカにした。


「お前さ、まだ幸せな家族持ちたいとか夢見てんの?」


そう質問が飛んできたとき、あたしは廉の隣に腰掛け言った。


「見てるよ?だって、不幸せなんて誰だってイヤじゃない。あたしは幸せが1番だと思ってるし!」


昔もこうやって、隣同士に座って話してたのかな。
こうやって海見ながら、お互い笑って小学生なりの話し方で、お互いのこといっぱい話したんだろうな。
覚えてないのが悔しいくらいだよ。