「どうだっていいじゃん」
「素直じゃねんだな」
俺がニコッと笑うと、黙れと言わんばかりの顔で俺を睨んだ。
成瀬士。
今んとこ確信ないけど、茶髪で髪が長い点、顔の傷の点、つかさと言う名前からもしかしたらこいつなのかもしれないと、思ってたりする。
でもまだ確信ないし。
つか、覚えてる筈だよな。
俺が覚えてるんだし、それに名前知ってる筈だから…。
黙り込んでなんだかんだ自己完結していると、チャイムが鳴った。
チャイムが鳴ったと同時に号令が掛かり、椅子を引く音が一斉に鳴り響く。
「ありがとうございました」
号令が終わるとみんな教室から出て行く。
なんか、みんな急いで出て行く。
俺は成瀬になんかあんの?と聞くと、時計見ればと冷たく言い返された。
12時半。時計を見ると納得した。
売店ねと。