「海東廉です!よろしく♪」
担任に自己紹介を促され、笑顔を作り名を述べた。
クラスのほとんどは、まぁ先程と変わらない視線とざわつき。
だけど、1人だけ違う奴がいるのを気がついた。
窓際の1番後ろ。
茶髪のショートの女。
HR始まってからずっと窓の外を見つめている。
俺のことを見ようともしない。
いや、見たかもしれないが、俺は知らない。
なんなんだあいつ…。
不思議なオーラが漂ってる気がする。
「海東の席は成瀬の隣だから。なんかあったら、あいつに聞けよ?」
「わかりました」
「成瀬、海東の面倒頼んだぞ♪」
HRを終わると言われた瞬間、生徒は一斉に動き出した。
担任はその成瀬と言う生徒に声をかけた。
そして少しニヤリとして教室を出ようとした。
そのとき、クラスに響く反論の声。