―次の日


夜21時ちょっと過ぎ。
部屋で泊まる準備を済ませ、ベッドの上で連絡が来るのを待っていた。
数分すると、ピロ〜ンッと机の上に置いてある携帯が鳴った。
手にとり携帯を見ると、ディスプレイに士の文字。


「はい。んー了解、あ、いやいいから。ほーい」


電話を切り、荷物を持って家を出た。
マンションから少し歩くと、小さな公園の入り口に人影を見付ける。
俺は近づき、その人影に声をかけた。


「迎えに来なくていいって言ったぞ」


その人影は顔を上げ俺を見る。
風呂に入ったのか、風呂上がりのいい匂いがする。


「廉…」

「なんだよ…」

「遅いんだよ!バカ!」

「はぁ!?」


レンガに座っていた士は立ち上がり、俺を叩く。