「……士……」
「ちゃんと傍にいてやらんと、ダメちゃうか?」
そう坂本に言われた瞬間、あることを思い出した。
『あんたさ、士の隣にちゃんといてやってよ。あの子、あんたが好きみたいだからね』
高1んとき三宅に言われた言葉を思い出した。
あいつも士の傍にいろと俺に言った。
そして坂本も同じこと言ってる。
あいつ、多分やっぱ何かに追い詰められてる。
そんな気がもっとした。
俺は席を立ち、1人孤立している士の元へ足を運ぶ。
「…どうしたの」
「気になって」
士の隣に俺は黒板に向くように座る。
勉強をしているからと少し話すのを躊躇った。
なんせ、ノートびっしりに問題を解いて、書いてるんだからな。