「気になるんなら彩乃ちゃんに聞いてみたら?」





気になるけど…何故か聞けない。






「聞いてもいいのかなぁ…?」







湊の服の裾を掴む。







「何で聞けないの?」






湊が野菜を洗うのを止めて私の方を向いた。







「わかんないけど…聞いちゃいけない気がして」






湊が私の頭を撫でる。






「それとなく亜紀に聞いてみるから。知花も彩乃ちゃんにそれとなく聞いてみな?」






湊を見るとまた優しい笑顔。せかさず私の気持ちを尊重してくれる。






「湊…ありがとう。」






あたしが御礼を言うと湊は嬉しそうに笑った。