んーーーっと建志はベッドの上で背伸びをして
大きな欠伸をひとつ落として、
だるそうにベッドから滑り降りた。
「ふわぁ。じゃ、シャワー浴びてくるね。」
「は、はい。」
「昨日は、一緒に入れなかったからーー今一緒にシャワーに入ろうよ」
「は・・・えぇっ?!!」
建志はニコニコ春乃に手を差し伸べる。
その顔にトキメクものの、
ドキンと昨夜の
電話のカノジョの言葉がフラッシュバックする。
ーーーーー今、シャワー浴びてるから忙しいの!!
ーーーーそれぐらい解ってよ?オ・ク・サ・マ!
春乃の心がちくりと痛む。
…昨日は一緒に入れなかったけど、
誰とどこで入ったの・・・・?
思わず言葉が出てこない。
「は・・春乃?」
建志が心配そうに顔を覗き込んだ。
「・・やっ。」
春乃は思わず顔をシーツにうずめた。