涼くんと翔が出て行ったドアを見つめていた俺は、りんの方へと視線を移す時に、枕元の棚に置いてあるガラスケースの置物を見つけた。
それを見た時、俺は翔の言った言葉を思い出した。

もしかして、これが翔の言ってたオルゴールか・・・?
確か、俺のとお揃いだって言ってたよな・・・

そのオルゴールは、ガラスケースにたくさんの魚が泳いでいて、まるで水族館の水槽のようだった。

こんな風になってたんだ・・・

俺は、そのオルゴールを見つめながら、りんが作ってくれた姿を想像した。
りんのことだから、きっと悩んで悩んで、何度もやり直したりしながら作ってくれたんだろうな・・・
なのに、俺・・・壊しちまった・・・