葉月の言葉に、あたしも陽向くんも、目を輝かせて葉月に近寄る。

そして廊下に出れば、「ハイ」と葉月がジュースを渡してくれた。



「陽向は私、七海は空からのおごりね。二人ともテスト頑張ったから」


「えっ、そうなの!?」


「サンキュー、葉月!!」



陽向くんはジュースを受け取ると嬉しそうにゴクゴクと飲む。

そんな陽向くんを、葉月は楽しそうに見ていて。

あたしはじーっとジュースを見つめると、チラッと空くんを見た。



「ん?なに?飲まねぇの?」


「いや…陽向くんはともかく、あたしは数学だけだったのに、いいのかなって……」



陽向くんは、ほぼ全教科をヘトヘトになりながら頑張ってたけど、あたしは数学の一教科だけだったのに……。

なんか、悪い気がするんだけど……いいのかな?