そう思いながら伝えていれば、陽向くんもわかってくれたようで。



「そう…だよな!ずっと葉月のこと好きなんだ。それに俺、そんな回りくどいこと、上手くできねぇし!“しょとつもうしん”ってヤツだよな!!」


「陽向くん、惜しい!それを言うなら“猪突猛進”!」


「あれ?そうだっけ?」



陽向くんは「よしっ!」と気合いを入れるように言うと、パッと両手を上に向ける。

それに“なんだろう?”と首を傾げれば、陽向くんはニッと笑った。



「ハイタッチ!同盟結成記念だ!!」


「……陽向くん。それはあたしが小さいことをわかってやってるの?」



空くんよりも背の高い陽向くんが手を上にすれば、あたしが届くはずもなく。

ムッとしながら陽向くんを見れば、無意識だったのか、「あ、ごめん」と笑うと、あたしの高さに合わせてくれて。

あたしたちはお互いに笑うと、パンッとハイタッチをした。