「あぁぁ……」


空くん、行っちゃった……。

折角今日は、昼休みから会えたのに……。


「はぁ……」とため息をつきながら、ガックリと肩を落とす。

するとあたしを引っ張っていた陽向くんが、パッと振り返った。



「あのさ、ななみん」


「どうしたの陽向くん……」


「ななみんって、空のこと好きだよな?」


「うん、そうだけど……って、えっ!?」



沈んだ声で答えていれば、唐突にそんなことを言い出す陽向くん。

それに思わず大きな声で反応すれば、陽向くんはさっきよりも一層、目をキラキラと輝かせて。