「……で、説明だけど……って、七海?」



隅までくると、空くんがあたしの顔を覗き込む。

そしてあたしの真っ赤な顔を見ると、驚いたように首を傾げた。



「どうした?顔、赤いけど……」


「だ、だだ大丈夫!!説明だよね!ど、どうぞ!」



あたしは慌ててそう言うと、一歩下がって距離をとる。

空くんはそんなあたしを見て、不思議そうにしながらも、その場に座った。


あの手、自覚なかったんだ……。

空くんの無自覚、恐るべし……!!


ゆっくりと深呼吸を繰り返して、胸の鼓動をおさめる。

ドキドキがマシになると、あたしもストンと空くんの向かいに座った。