「陽向!まだ問題終わってないから!七海にすがらないの!!」


「七海。とりあえず説明するから、こっち来い。アイツは今、色々と危ない」



葉月と空くんはそう言うと、陽向くんは、元いた机へ。

あたしはその逆方向の部屋の隅へと移動させられる。

その間、あたしの頭は「?」だらけで。


……っていうか、空くんに肩、持たれてるんだけど……。


さっき、陽向くんを引き剥がした際に、勢いであたしがふらつかないようにと、支えるために持ってくれていたであろう、肩の手。

それは未だに肩を持ったままで、その分、距離は近づいて。


こ、これは……すごい、ドキドキするよ……!?

空くん、気づいてないの!?


ドキドキとうるさくなる胸。

それに自然と顔が赤くなれば、不意にパッと手を離された。