「“スカイブルー”?」


「うん!空くんは、名前から青空。あとは、心が空みたいに広くて優しいなーとか、数学わかんないときとか、教えてスッキリさせてくれるから。つまり水色だね」



きょとんとしながらペンを眺める空くんに、ニコニコと笑いながら説明する。


それに、数学だけじゃなくて……。

たった今、あたしの気持ちもスッキリさせてくれたしね。


すると何故か、少しだけ空くんの頬が赤く染まって。



「……七海。おま…よくそんな恥ずかしいことを、ニコニコと……」


「へ?だって事実だよ?」


「………いや、いい。俺が悪かった」



空くんは恥ずかしそうに視線を逸らすと、ポンポンとあたしの頭をなでる。

それに、次はあたしがきょとんとすれば、空くんはあたしに視線を合わせて。



「ありがとな、七海」



そう言って笑った笑顔は、とても爽やかな笑顔だった。