「怖い、よ……。空くんと、一緒にいられなくなるかもしれないのに……っ」



好きと伝えたい。

ずっと空くんの隣にいたい。

でも、振られたら?

一緒にいられなくなったら?

だったら、伝えない方が良い……。



そんな正反対の気持ちが、胸で渦巻く。

同時に、茉莉花ちゃんの顔も浮かんできて、不安は倍増で。

ギュッと握り締めた手。

それが微かに震えた。



「……俺だって、怖いよ」


「え……?」



すると、ぼそっと呟くように言われた言葉に、顔を上げる。

思わず陽向くんを見れば、切ない表情で笑っていて。