「……ここで空の様子うかがって、いけそうなら行く。もし行っても無理そうなら、何回でも、戻ってきていいから」


「……ありがとう、陽向くん……。それに、葉月も……」



そう呟いて、視線の先で、話す葉月と空くんを見る。

何を話しているかは分からないけど、葉月はチラッとあたし達の方を見たものの、平然としたまま話していて。


葉月の対応力ってば、すごいな……。

あたしだったら、絶対に顔にでちゃうよ……。


なんて思っていれば、そのすぐ近くで、部員に指示を出す風見先生が見えた。

そしてピッと笛が鳴らされたと思えば、ランニングが始まって。


……ん?

もう部活始まって……って、あれ?



「……陽向くん、部活は!?」



あたしはハッとすると、頭の上を見上げた。