葉月からの突然の言葉に、ボッと顔が赤くなり、思わず大きな声を出してしまう。

驚きで口をパクパクとさせれば、葉月はクスクスと笑って。



「な、なんで……」


「私の目は誤魔化せないってことだよ。頑張ってね」



葉月はそう言うと、あたしの背中を、ポンッと優しく叩く。

前を歩いていた空くんと陽向くんはあたしの声に反応したのか、不思議そうにこっちを見ていて。

葉月が「なんでもないよ」と笑えば、二人はきょとんとしたまま、また歩き出した。


なんで……あたしってば、そんなに分かりやすいの!?

それとも、葉月が敏感すぎるだけ……!?



驚きと恥ずかしさで、ドキドキと鳴る胸。


あたしは赤く染まった頬を押さえると、「うーん……」と呟いた。