「泉、どうしよう……」
考え込むように呟いた空くん。
それにあたしは、小さく「あ…」と声をもらして。
「この花火大会、ただの幼馴染ってだけで、よく泉のお守り役として一緒に行ってたやつなんだけど……。七海はまだしも、陽向たちには慣れてないし…」
「他に一緒に行くヤツいるのかな」なんて呟きながら、空くんは困ったように口元に手を当てる。
それだけで、空くんが茉莉花ちゃんを大切にしていることが、十分に伝わってきて。
空くん、茉莉花ちゃんの返答次第では来れなくなるのかな……。
大切な、幼馴染なんだ……。
ズキンと痛む胸に、ストンと力なくイスに座る。
考え込む空くんから視線を外して課題を眺めれば、じわじわと嫌な感情が押し寄せてきて。
ヤダ……。
茉莉花ちゃんと一緒は……ヤダよ……。
渦巻く黒い感情に、膝に置いた手で、ギュッとスカートを握り締める。
それでも、黒い感情がおさまることはなくて。
「泉、昼には終わるはずだし、俺、そのときに聞いてくる。ちょうどバスケ部終わる頃だろうし、七海はここで待ってて」
「……うん、わかった」
そう言って笑いかけてくれた空くんに、あたしはただ頷くことしかできなかった。
考え込むように呟いた空くん。
それにあたしは、小さく「あ…」と声をもらして。
「この花火大会、ただの幼馴染ってだけで、よく泉のお守り役として一緒に行ってたやつなんだけど……。七海はまだしも、陽向たちには慣れてないし…」
「他に一緒に行くヤツいるのかな」なんて呟きながら、空くんは困ったように口元に手を当てる。
それだけで、空くんが茉莉花ちゃんを大切にしていることが、十分に伝わってきて。
空くん、茉莉花ちゃんの返答次第では来れなくなるのかな……。
大切な、幼馴染なんだ……。
ズキンと痛む胸に、ストンと力なくイスに座る。
考え込む空くんから視線を外して課題を眺めれば、じわじわと嫌な感情が押し寄せてきて。
ヤダ……。
茉莉花ちゃんと一緒は……ヤダよ……。
渦巻く黒い感情に、膝に置いた手で、ギュッとスカートを握り締める。
それでも、黒い感情がおさまることはなくて。
「泉、昼には終わるはずだし、俺、そのときに聞いてくる。ちょうどバスケ部終わる頃だろうし、七海はここで待ってて」
「……うん、わかった」
そう言って笑いかけてくれた空くんに、あたしはただ頷くことしかできなかった。