「……花火大会?」


「こ、これ……」



首を傾げる空くんに、持っていた紙を見せる。

空くんはそれを受け取ると、ジッと見つめて。



「……皆で?」


「えっ?あ……う、うん!皆で!!」



視線だけあたしに移した空くんに、慌ててうなずく。

空くんは「ふーん…」と呟くと少し考え込んで。



「いいよ。この日は何も予定ないし。陽向たちも、部活は昼までだろうし」


「ホント!?」


「……でも」



顔を上げて頷いた空くんに、思わず身を乗り出す。

でも、その後に続いた言葉に、あたしの動きは止まって。