「なんか、いつも隣いたし……。最近は泉ばっかだったけど、今日はいないしなーって」



空くんは少し恥ずかしそうに言えば、返事を待つように、ジッとあたしを見つめてきて。

久しぶりに見つめられる空くんに、段々胸の鼓動の速度が上がっていく。

ドキドキと鳴っていた胸は、ドキンドキンと大きく鳴り響いて。


どうしよ……。

ドキドキしすぎて、声、出ない……。

せっかく空くんが言ってくれてるのに……っ。



「あ、あたし……っ」


「って、変なこと言ってごめんな。気にしなくていいから」



長すぎた沈黙を、あたしが困ってると推測したのか、空くんはあたしの言葉を遮るようにそう言うと、苦笑する。

そしてカバンから課題を取り出せば、いつものように、パラパラとページをめくって。