「そういえば、七海が青系統のやつ選ぶなんて珍しいね。いつもは暖色系が多いのに」


「えっ!?あ、そ、そう?」



クスクスと笑いながら話をふってきたお兄ちゃんに、つい過剰に反応してしまう。

その言葉に、両手で持っていた髪飾りを見つめて。


たしかに……。

いつもは、ピンクとかオレンジとかが多いしね。

でも、これは……。



「これね、好きな人と、お兄ちゃんのイメージカラーなんだよ」


「へ?俺?」



きょとんとしたお兄ちゃんに、コクンと頷く。

そして髪飾りをお兄ちゃんに見せると、藍色の部分を指差して、ニコッと笑った。