「……それ、そんなに見つめるほど美味しいの?」



なんてことを考えていれば、疑うような眼差しであたしを見てきた空くん。

それにハッとすると、あたしは慌ててぶんぶんと首を振った。



「ちが、そうじゃなくて……。って、あ!まずいんじゃなくて、すごく美味しいんだけどね!!?」



慌てて話したせいで、段々何を言ってるかがわからなくなってくる。


は、恥ずかしい……!!

あたし、ジュースを凝視したままだった……!

いや、でも、空くんに初めてもらったやつだから、大事なんだけども……!!


「えっと、えっと…」と呟きながら、オロオロと空くんを見上げる。

すると空くんは、そんなあたしを見て、一瞬きょとんとしたかと思えば。



「ぷっ。ははっ、結局どっちだよ」



突然、堪えきれなくなったように空くんは楽しそうに笑いだして。

ドキッと胸が鳴った。