「は、葉月!?だいじょう……」


「ななみぃぃ……。モヤモヤして、陽向の顔、見れないよぉ…」


「え、えっと……」


「どうすればいいのぉー……」



慌てて葉月を支えるように立ち上がらせれば、半泣きの顔で見つめられる。


どうしようもなにも、それってもう、陽向くんのこと、好きってことじゃ……。

前々から思ってたけど、葉月ってもしかして、かなり鈍感…?



「と、とりあえず、もうやることも終わったみたいだし、座ろ?」


「うん……」



とりあえず、とぼとぼと歩く葉月の手を引いて、壁際に置いてあった長いすに座る。

そして、体育館に置いてあった葉月の水筒を持ってくると、「はい」と渡した。