「…二人とも、賛成してくれるかな?」


「大丈夫。っていうか、とりあえず、ななみんと空の二人の思い出作らないと、俺が葉月に怒られる……」


「葉月?なんで怒られるの?」



あたしが首を傾げれば、どうやら陽向くんは今朝、葉月と二人のときに脅されたらしく。



「“七海が空のこと好きなの、知ってるんでしょ?だったら今日、一度は二人きりにしてあげること!”って言われた……。俺の気持ちには気づかないのに……」


「……えっと、ありがとう……。それと、なんかごめん……」


なんか、今の陽向くん……すごい小さく見えるよ……。

片想い歴はあたしよりもかなり長いしね……。


それから少ししゃべっていれば、もう地上について。

その後降りてきた葉月は、あたしに小さく“ごめんね”と言うと、陽向くんに小声で何かを怒っていた。

その間、あたしは頭の中で陽向くんに“ごめんなさい”を連呼して、空くんはそんな二人を不思議そうに眺めて。

葉月と陽向くんのやり取りが終わった後、しばらく遊園地で遊ぶと、

陽向くんと言っていた通り、早めに遊園地を出て、あたしたちは近くのゲームセンターへと行った。