「あれ?この時間帯、カップル限定だって」



そして乗り場に着いてみれば、でかでかと掲げられた看板があって。

そこには“ただいまカップル限定タイム!”と書かれていた。



「……やっぱりな」



葉月が看板を見ながら言えば、ため息混じりに口を開く陽向くん。

その言葉に陽向くんを見ると、陽向くんはパンフレットを開いて、ある場所を指差した。



「ここに小さく書いてあるんだよ。でもま、俺ら男二人、女二人だから、なんとかなるだろうと思ってきたけどな……」



そう言って見せてくれたパンフレットの端には、確かにそう書かれていて。


だから陽向くん、微妙な顔したのかな……?

あれ?

でもこういう場合、組み合わせは二通りしかないわけで…。

もしかしたら、空くんと二人で乗れたりするのかな……?

でもでも、それだと陽向くんは葉月と一緒になるわけだから、嬉しいんじゃ……?

高所恐怖症とか?

あ、ジェットコースター平気なら、それはないか……。

………じゃあ、なんで?