「細いフレームもいいねー!」
「紫もおもしろい!」
啓ちゃんは次から次へとメガネをかけては、かわいらしくポーズを決めて見せた。
めちゃめちゃ楽しそうだ!
ま、一番楽しんでるのはあたしだけど(笑)
店員さんも微笑ましくこちらを見ている。
「あっねぇ、啓ちゃん!ほら、今流行りのやつ!」
トンボみたいに大きなフレームのダサメガネを見つけ、あたしは啓ちゃんに渡した。
もぞもぞとかけた啓ちゃん。
その姿はまるでキャラクターみたい。
「啓ちゃんいいよ、それ!ちょっときて」
あたしは啓ちゃんの前髪をわけて、七三にした。
爆笑!(笑)かわいすぎ!!
あたしは思わず携帯をとりだし、カメラを起動した。
「はぁーい、啓ちゃーん。こっち向いて~」
「なんか遊ばれてるぅ…」
ぶ~とふくれる啓ちゃん。
そんな不細工な顔しても可愛いなんて、罪!
しばらく待ちうけにしよう(笑)
「あっそうだ!」
いきなり啓ちゃんが飛び上がって、いたずら坊主の顔をした。