「いらっしゃいませー」


黒と白を基調としたお洒落なお店。

メガネをかけた、スタイリッシュな店員さんたちがにこやかな笑顔をこちらに向けた。


お店には、色んな形や色のメガネが所狭しと並んでいた。


「さてっ啓ちゃん!どれがいいの?」

「うーん。どれがいいかな。いっぱいあって迷っちゃうね」

「とりあえず色々かけてみなよっ」

「うん!」


啓ちゃんのメガネ姿、初めて拝む!

なんかわくわく。


啓ちゃんが後ろをむいて、メガネをかけ、そして振り返った。



シンプルな黒縁メガネ。

や、やばい!!


「ど?」


啓ちゃんがかっこつけて足を交差し、首を傾げてメガネの端をくいっとあげてみせた。


思った以上に

似合う~!!



ぽーっとしてると、啓ちゃんが腰をおって、あたしの顔を覗きこんでいた。

そしてほっぺをふくらます。


「ねぇってば」

「に、似合います」


鼻を押さえてあたしが言うと、きょとんとしてから、「ほんと?」と言って満足げにニンッと笑った。