前方には相変わらずクラスメイトの背中がある。


彼は毎日友達とのジャンケンに負けて購買部へとパシらされているので、ここサーキットのベテランだ。


その走りはまるで重機関車のようで、彼より前を走る邪魔者全てを蹴散らし突き抜けてゆく。


そんな彼について行くにもかなりの脚力を必要とするが、アンもまたベテランであるのでそれが可能だった。


彼に便乗して今日もアンは購買部へとたどり着いた。