「ここでこのまま消えてしまいたい。」

急にそう思った。

「ここで凍ってしまったら、誰が私を見つけてくれるだろう?」

そう考えながらグレーな空を見つめていた。

「なぜこんなに静かなんだろう?」

あたりは本当に静寂としていた。
何一つ音を立てていなかった。

耳がおかしくなったのかと疑うほど静かだった。

まるで「死」が訪れているよう。

私はその時、鬱病でもっとも良くでる症状の一つ、

死に捕りつかれていた。