「バイバイ!」
 びっくりした。
 そうか、もう私たちはカレカノなんだし、挨拶はちゃんとしなきゃだよね。
「ば、ばいばい」
 淳平は喜んだ。
 なんか、純平・・・慣れてる?
 急がなきゃと思って少し急ぎ足で帰った。
 なんとなく後ろを振り返ってみた。
 そしたら淳平はまだ玄関の前にいて、振り返った私にまた大きく手を振ってきた。
 私も大きく手を振り返した。
 すごく気を遣ってくれるな。
 次の日から淳平は学校で会う度、照れ笑いをしてくる。
 可愛い・・・。
「いやぁ、ラブラブだねぇ」
 央麻ちゃんが言ってきた。
「え!?」
 央麻ちゃんは不敵な笑みを浮かべて私を見る。
「そんなんじゃないよ!」
「でも好きなんでしょお?」
 追い詰められた!
「え、え!す、好きじゃない!好きじゃなくて・・・」
「あ」
 私が慌てている途中、央麻ちゃんは私・・・の後ろ?を見て声を上げた。
 淳平がいた。
 私の後ろですごく悲しい顔をしている。