確かに可愛くて何でもできて、男子からはモテモテ。
 表裏が激しく女子からは嫌われている。
 私も横澤は嫌いだった。
「残念だったねー。でも今日だけだよ!優歌はもう負けないよ。」
「・・・瑞歩ちゃぁん!」
 優歌は私に抱きついて泣き出してしまった。
 仕方ないので私の家に寄らせ、慰めてあげることにした。
「うぅー・・・。よりによって横澤に負けるなんてー・・・」
「優歌・・・。」
 優歌は負けただけで悔し涙を流すくらいテニスが好きなんだって思った。
「ごめんね、瑞歩ちゃん。迷惑かけて・・・。」
「迷惑なんかじゃないよ。私はずっと優歌を応援するよ!」
「ありがとぉ・・・!」
 優歌はまた泣き出してしまった。
 今度は嬉し泣きかな。
「あはは!」
 私は優歌と笑った。
「でもさー。あんな奴のどこがいいんだかね」
 さっき食べたばっかりなのに優歌は私が出したお菓子をバクバクと食べる。
「何が?」