私の声も聞かず奏は私をベッドに押し倒してきた。
 私の腕を掴んで。
「奏・・・?」
 奏は何も言わず私に覆いかぶさってきた。
 私の唇や頬やおでこにキスをしてくる。
 何度も。
 何も出来ずにいた。
 ついに私の鎖骨にキスをしてきた。
 待って!
 これはまずい!
 私まだ中学生だし・・・。
「そ、奏!待って!」
 つい大声を出してしまった。
 奏は私の腕を掴んだまま体を離した。
 若干涙目になっていた私を見てすぐに腕を離す。
「・・・ごめん。」
 奏が謝ってきた。
「あの・・・。」
 言葉が思いつかずお互い、黙り込んでしまった。
「・・・帰る?」
 沈黙の中、奏が口を開いた。
 私は首を横に振った。
 でもそれを私は後悔した。