まぁ、豪邸だとは想像していたが、予想以上に大きかった。
「あはは。そうかな?」
 そうかなって・・・。
「もう奏のこと家に呼べない・・・」
 ボソッと言ったのを奏は聞き逃さなかった。
「え?俺のこと家に来させる気だったの?」
 そう言って奏は笑った。
 だってそりゃ行かせてくれたんだもん、招待しなきゃ行けないでしょ。
 黙っている私の手を引き奏はその大きな建物に入っていく。
 門が自動で開いたり、庭に動物の形のした木があったり。
 とにかくすごい・・・。
 玄関はものすごく大きかった。
 ドアの横に数字の並んだボタンがあった。
 それを素早く押す奏。
 押し終わったらドアがガチャっと音を鳴らして開いた。
「どうぞ。」
 奏はドアを押さえて私を家の中へ招いてくれた。
「おじゃまします・・・」
 家の中に入ると前には早速大きな階段。
 右と左と奥の方にドアがある。