「も、萌えてないでちゃんと相談に乗ってよ!」
「えへへ、ごめんごめん!」
 優歌はそれまで笑い話にしたけど、すぐ本気で向き合ってくれた。
「淳平のことが忘れたいっていうのが本望ならその奏さんに尽くした方が良いと思う。」
「うん・・・。奏のことは好きだよ、ちゃんと。でもなんでか淳平が・・・!」
 優歌は少し困ったような顔をした。
「淳平に告られた後のことを思い出してみなよ。どうやって好きになってたのかな?」
「・・・?」
「んーもう!だからね、淳平のどこに惹かれたのかって!」
「・・・照れ笑いとかすごいがっかりするとことか・・・純粋なとこかな」
「奏さんのそういうところを探すの!」
 優歌は自信満々に言った。
「頑張るよ・・・」
 私が俯いたから優歌はまた少し困った顔をした。
「きっとあるよ!」
 優歌は笑顔で言った。
「奏さんの良いところ!」
「うん!」
 私は少し進んだ気がした。

 家に帰っていつも通りパソコンを開いた。
『ただいま』