『いいよ』
『今から会える?』
 今からかぁ。
 今日は確か、お母さんもお父さんも帰りが遅いんだ。
『分かった。』
『じゃぁ、駅で会おう!』
『おk』
 私は着替えてすぐに家を出た。
 駅は私の家から歩いて10分とかからないほど近い。
 彼の家はこの駅から2つ目の駅の近くらしい。
 駅の控え室で待とう。
 すると、ふと思い出してしまった。
 このまま彼と会ったらきっと、私は彼に恋をする。
 今まで一途だった淳平なんて忘れてしまえるだろう。
 そう思うと目に涙が溜まってきた。
 このまま忘れちゃうんだ・・・。
 淳平・・・。
「・・・ねえ」
 顔をあげると彼がいた。
 あのチャットの。
「あ・・・。」
「泣いてるよ?大丈夫?」
 彼は私の涙を拭ってくれた。
 でも涙はまた止まらなくなった。
「ごめんね・・・」
 すると、彼は私を抱きしめてきた。