「へぇ、荒川が来たのか」
荒川さんが帰った夜。晩ご飯の時間も終わり、花もぐっすり寝た頃、あたし達二人はリビングに座って今日の出来事を話しあっていた。
想は、あたしは荒川さんにみんな話をしたことを言ったら、最初は驚いていたけれど。でもすぐにそっか、と言ってくれただけだった。
今回の事も謝ってくれて、あたし達は初めてアドレスの交換をしたんだ。
きっとこれからも、長い付き合いになりそう。
「よかったじゃん、うまくいって」
「うん、で、想は?今日用事があったんでしょう?」
「あぁ、これ」
用意してあったのか、すぐにそれはテーブルの上に置かれて。
封筒の中を開けると、大学のパンフレットがあった。
想が大学に行くのは知っていたけど。
「これ、今のとこの大学じゃない?」
「あぁ、出来たら此処を受けて欲しいって今日理事長から直々に言われてたんだ」