「とはいえ、これ以上我慢できないよ!」



食器を洗い終えてリビングに戻ると、想と花が仲良くお絵かきをしていた。


あたしの声に花がびっくりして色鉛筆を落としてしまう。



「ママ、おこってる?」



「花にじゃないから大丈夫だよ、ったく花を驚かすなよ」



「ごめん、花」



謝って貰って気分をよくしたのか、ご機嫌で再びお絵描きに専念している。



「ったく、しょうがないだろ、俺達に出来る事は何もねぇんだから」



「でも!それでも!想は平気なの、あんなこと言われても」



「平気なわけあるか!俺なら噂流したヤツ、ただじゃおかねぇな」



..怖い、こわいよ、想くん..



「でもそれがあいつの覚悟だとしたら?」