「学校のお金!?ちょっとどういう事?」
いきなりの想の言葉に驚いて二人に視線を向ける。
荒川さんは顔を真っ青にして地面に崩れた。
「今年の学校祭、おかしいと思ったんだ。予算があまりにも少なすぎるし、いくら経費削減とはいえ、余分な所もおさえていないしな。そしたら田山がヒントをくれたんだ」
「田山君が?」
「どうして、あたしはあなたを信じて..あなたには全部をさらけ出してもいいと思ったから。私の真実をあなたにも知ってほしいと思ったから..だから」
「だからなんだよ」
想が冷たい言葉で荒川さんを見下ろす。
「あんたが何をしたくて、何に金を使いたくてこうしたのか分からねぇし、
分かりたくもないね」
「想..」
「気安く名前呼ばないでくんない?俺が名前で呼ばれたい女は一人だけだから」