「ごめん、お待たせ!!」


「遅いよ!!」



その日の放課後。


憂鬱な気持ちで待ち合わせに向かうと、先に来て飲み物を注文していた彼女が
呆れた声を上げた。



「何、そんなに忙しいの?学校」


「そういうわけじゃないんだけどね。あやめちゃんはどう?新しい生活は」


「うん、それなりに楽しい」




そう、この前の電話の相手は九森あやめちゃんだったんだ。


久しぶりにどう?っていう誘いに、息抜きがてらOKしたんだ。


想は今日も遅くなるって言ってたし。


「何、その顔、また何かあったの?」