ガラガラガラ――。
……。
ドアを開けたら、いろんな色の髪の毛をした男の人たちが、いっぱいたまっていた。
うわ……最悪……。
金に、茶に、灰色に、赤っぽい茶……。
まじ……どんだけ~だよ……。
そりゃ、そうだよね……。
この高校……この町でいちばんレベル低いもんね……。
あたしは、自分の席を確認するために、黒板のほうへ歩いていった。
……どんだけついてないの……。
何回見ても……あたしの席、あの集団の中にあるんだけど……。
最悪……。
あたしはとりあえず、自分の席に行くことにした。
勇気をだして……ね……。
ぎゃ~、香水きついよ……。
そりゃ……5人も固まっていたら……。
「あの~……すいません……あたしの席、ここなんで……。いいですか?」
あたしは、輪の外から言った。
一瞬……さっきまでうるさかった教室も……いっきに静かになった……ような……。
「あんた~、晃志達に言ってんの~勇気あんね~ってか、あたしの晃志にしゃべりかけないでくれるかな~」
近くにいたギャルが、あたしに言ってきた。
「やめろや。ってか俺、いつお前のになった?」
あたしの席の横の、こげ茶色の髪をした男の人がかばってくれた。
……カッ……カッコいい……。