鈍器で殴られる様な、そんな感覚がした。



「朝からうるせぇ。」



冷たい、声。


以前よりも随分と低くなった色気のある声。



「んぅ~もぉ。ゆきくんひどぉーい!」



そう言いながらもゆきくんの腕に女の子の細い腕が絡み付く。


そんな事、気にせずにゆきくんはスタスタと歩いていた。



「変わり、すぎだよ。」



初めて自分以外の女の子がゆきくんの隣に居るのを見て泣きたくなった。


一気に、気分も悪くなった。


前を歩く二人をなるべく見ない様に地面を見ながら学校へと歩いた。