今日から通う文英高校は最寄り駅から1時間程掛かる。


超進学校で、もはや私が入れた事なんて奇跡に等しい。


どうしても地元の高校に通いたく無かった私はわざと遠くの学校を選んだ。


わざと、ゆきくんと同じ高校にした。



別に、恋愛感情がある訳じゃない。


ただ、もう一度あってまた仲良くなって元通りになりたい。



そんな、妄想をしているだけ。



文英高校駅前に着くと


沢山の真新しい制服に身を包んだ生徒達が緊張した面持ちで学校までの道を歩く。



私はそんな道を一人寂しく歩く。



そしてカレの後ろ姿を探していた。