「先生っ―………」




私は入学初日にして保健室へと駆け込んだ。


ガラッと開けたドアの視線の先には



「可愛い子、大歓迎。」



イケメン白衣さんだった。


「冗談はさておき、さぁ誰に泣かされたのかな?」



ニコッと満面の笑みを浮かべるイケメンさんだが少し黒い塊が背景に見える。



「いや、ただ転んだだけでその、痛すぎて自然と涙が…」



見え見えの嘘に、先生は微笑しながら腕を広げて



「泣きたいなら、ここでどーぞ。」



って言った。



「遠慮しときます。」



ハッキリと即答で答えると、先生は大爆笑し始めた。


「ガードかったいね~。」


なんて、色々ブツブツ言っていたけれど私には何が面白いのかがよく解らない。


「先生、あの―…大丈夫ですか?」


「あははっ、あははっ、うん気にしないで。ごめんごめん。」