どうやら、この言葉なぶりが、更に女を高揚させているようである。俺は、一度無言で動いて力を抜かせ、先手を取ってから静かに相手の出方を待った。

「……どう? 5年ぶりの味は」

「……いい、かも……」

 年上の、熟女、しかも、×イチ、5年ぶり……。

(……早くしないと……でも、もうちょっと楽しみたい……)

 俺の中が、いや、俺自身が葛藤する。この、欲を抑えながらも、レベルの高い快感を維持しているときが1番気持ちがいい。

「奥さん……、こうなること、予想してた?」

 さあ、ラストスパート。手に力を込めて、身体を動かせる。

「……い、イヤッ!」

「静かに!」

 細い腰を容赦なくつかんだ。

女は必死で声を我慢しているようだが、そうされると逆に、我慢せず乱暴にしたくなる。

「何や、期待通りになってよかったやん」

「言うてみ? 俺にしか聞こえへん。どんな想像してたんや」

「恥ずかしがっても、バレてるよ(笑)。身体が完全に応えてる」

 女の白い顔が、真っ赤になる。それを見ただけで、つられて、身体まで熱くなった気がして……。

 合図を出すと女は切なそうな声を出したが、仕方ない。タイムリミットだ。

 5年ぶりの余韻に浸っているのか、身体を離しても、女は放心した表情で荒い息をついている。