「行くといい。きっと会いたがっている」
ライがにこりと微笑み言う。
その言葉が、心の底から出てきたものなのか、それはうかがい知れない。
が。
「そうですか。では、失礼します」
この家が嫌いなローズには、ありがたい言葉だった。
部屋を後にして廊下に出る。
途中で使用人にあったら、ブルーの居所を確認すればいいい。
ローズは記憶頼りに歩き出した。
最奥の部屋から玄関ホールに出るまでに、幸いメイドに遭遇することができた。
メイドの案内で玄関ホールまで戻って、右側の廊下に入る。
珍しい、赤の絨毯の続く廊下。その途中の木製の扉の前で足を止め、メイドは一礼して去って行った。
メイドが遠ざかったのを確認してから、静かに扉をノックする。
中から「どうぞ」と声があったので、入室する。
「ああ、ローズ。久しぶり」
会いたかった人が、ほしい言葉をくれた。
ローズは喜び、その人物に両腕を伸ばして抱きつく。
――かと思いきや、その両腕はその人物の襟元をつかんだ。
ライがにこりと微笑み言う。
その言葉が、心の底から出てきたものなのか、それはうかがい知れない。
が。
「そうですか。では、失礼します」
この家が嫌いなローズには、ありがたい言葉だった。
部屋を後にして廊下に出る。
途中で使用人にあったら、ブルーの居所を確認すればいいい。
ローズは記憶頼りに歩き出した。
最奥の部屋から玄関ホールに出るまでに、幸いメイドに遭遇することができた。
メイドの案内で玄関ホールまで戻って、右側の廊下に入る。
珍しい、赤の絨毯の続く廊下。その途中の木製の扉の前で足を止め、メイドは一礼して去って行った。
メイドが遠ざかったのを確認してから、静かに扉をノックする。
中から「どうぞ」と声があったので、入室する。
「ああ、ローズ。久しぶり」
会いたかった人が、ほしい言葉をくれた。
ローズは喜び、その人物に両腕を伸ばして抱きつく。
――かと思いきや、その両腕はその人物の襟元をつかんだ。