「おい、来夏。よくやったな」 そんな声が聞こえたため、俺は陰に隠れた。 「…」 「ご褒美やるよ」 …あいつは、たしか俺と戦ったやつだ。 堂々と告白した奴。 ご褒美ってなんだ? そう思っていると男が鮎川の唇にキスを落とそうとした。 …その時に思った。 さっきの質問のやつは? 男は鮎川の彼氏じゃないんだろ? なんで…。 「待て」