「あと、もう少し…。」
 
 
私は無意識に呟いた。
 
 
「あ?何か言ったか?」
 
 
「ううんっ…何でもない!
…それより黒魔は?」
 
 
「あいつなら仕事だ。
二、三日戻ってこないぞ。」
 
 
「…そっか。」
 
 
黒魔に会えないんだ…。
 
 
「あっ…白魔!」
 
「何だ?」
 
 
「今日はどこに行く?」
 
 
「は!?また行くのかよ!」
 
 
「…だって私、後悔しないように過ごしたいんだもん!」
 
 
「……分かった。
…だったら、俺が良いとこに連れてってやるよ。」
 
 
私は白魔の言葉を聞いて、自然に笑顔になった。
 
 
 
「でも行くのは昼が過ぎてからだ。」
 
 
「えー、何で?」
 
 
「秘密だ。
その方が良いんだよ。」