廉斗くんは、深いため息をついた。


「何がいけなかったんだよ~。」


そう言って、鼻水を吸い上げる。


どうやら泣いてるみたいだ。


もしかしたら、重いってフラれたんじゃないかと思った。


「元気出せよ。女なんていくらでもいるじゃん?あっちなみにこいつら余ってるけど?」


「ちょっと~その言い方ひどくない?」


琴弥が抗議する。


私も首をたてに降る。


「ガキには興味ねぇ~。あいつじゃないとダメなんだよ。」


廉斗くんは、そう言ってまた深いため息をついた。


「ちょっとあんたさぁ~、さっきから、ガキガキって失礼じゃない?落ち込んでるみたいだから、慰めてあげようっていってんのに…。」


「うっせぇなぁ~ほっとけ。」

この時点での廉斗のイメージは、短気でガキ。


絶対にこんなやつとは付き合いたくないって思ってたっけ?


けれど、そう思う反面、廉斗が気になっていたのも事実だった。