「あいつが何考えてんのかしんねーけど、けど、お前はあいつにすがってばっかじゃねーのかよ! もっとしっかりしろよ!!」
「しっかりしてるよ!! ちゃんと仕事もしてるよ!!」
「何がしっかりしてるだ! この前の女を紹介するとかいうふざけた案も、どんだけ俺がセーブしてやったと思ってんだ」
「それは……」
「仕事にしたって、真藤のおやじの差し金だとか、そんなカンケーねーことばっかほざいてたって、何も変わんねーだろ!?」
泣きたくなかった。ちゃんと話しを聞きたいのに、耐え切れずに、涙がただ流れる。
「……しっかりしてるよ……ちゃんと仕事も行ってるよ……」
そんな……だって、人並みにちゃんとしてるつもりなのに……。
「一つ聞いていいか?」
「何?」
香月はようやく涙を拭いて、答えた。
「伊吹老舗のエレクトロニクスの奴に、言い寄られてないか?」
「え……うん、まあ……」
「それで、どうした」
「どうって、別に、何も」
「スルー?」
「うん、どうして?」
「この前会ったとき、そういう顔してた。俺を見て、勘違いしたんだろうな。そんな気がしてた」
「へー、すごいね……そういうの、分かるんだ……」
「分かってねーのはお前くらいだよ!」
「……そうかな……」
「危機感なさすぎなんだよ!! つけこまれやすい……」
「……」
香月は、息を吸ってから四対の目を見た。
「私、昔レイプされたの」
四対の顔が曇り始めた。
「3日くらい監禁された。5年くらい前の話」
「相手は?」
目を逸らしながらも、聞いてきた。
「しっかりしてるよ!! ちゃんと仕事もしてるよ!!」
「何がしっかりしてるだ! この前の女を紹介するとかいうふざけた案も、どんだけ俺がセーブしてやったと思ってんだ」
「それは……」
「仕事にしたって、真藤のおやじの差し金だとか、そんなカンケーねーことばっかほざいてたって、何も変わんねーだろ!?」
泣きたくなかった。ちゃんと話しを聞きたいのに、耐え切れずに、涙がただ流れる。
「……しっかりしてるよ……ちゃんと仕事も行ってるよ……」
そんな……だって、人並みにちゃんとしてるつもりなのに……。
「一つ聞いていいか?」
「何?」
香月はようやく涙を拭いて、答えた。
「伊吹老舗のエレクトロニクスの奴に、言い寄られてないか?」
「え……うん、まあ……」
「それで、どうした」
「どうって、別に、何も」
「スルー?」
「うん、どうして?」
「この前会ったとき、そういう顔してた。俺を見て、勘違いしたんだろうな。そんな気がしてた」
「へー、すごいね……そういうの、分かるんだ……」
「分かってねーのはお前くらいだよ!」
「……そうかな……」
「危機感なさすぎなんだよ!! つけこまれやすい……」
「……」
香月は、息を吸ってから四対の目を見た。
「私、昔レイプされたの」
四対の顔が曇り始めた。
「3日くらい監禁された。5年くらい前の話」
「相手は?」
目を逸らしながらも、聞いてきた。