「……」
「なんで自分大事にしねーんだよ……、そんな自虐に走った奴なんか、好きになるわけねーだろ!!」
「……だって……」
「だってもヘチマもねーよ! 何考えてんだよ!」
「だって!! 会いたくても会えないし……だから結婚したいって言ったらダメだって言うし……」
「それでもいんじゃねーのかよ?」
「……」
「それでも好きなんだろ? じゃあ待てよ。ずっと待ってろよ! あいつが仕事しなくなるまで! 待てばいいじゃねえかよ!」
「……一回、結婚しようって言ってくれた」
「じゃあなんで?」
 四対は、面倒くさそうに、はき捨てた。
「けど、わかんない。……そういう気持ちになれなかった」
「何考えてんだ、お前?」
「……、何が変わったのか……自分でも分からないけど……、クラブで働いてる間に手術して……そうしたら、結婚……できない気がした……」
「よく付き合ってくれるな、あいつも」
「……」
 慰めてくれると思ったのに、四対は巽の味方を始めた。